スタッフは中川翔子にもっと自信を持っていい

 連休中にグレン観に行きました。
 劇場版 天元突破グレンラガン 【螺巌篇】
 大筋はそのままですが劇場版ならではの改変は結構ある、というのは紅蓮篇と同様ですね。優先順位的にアレとはいえロシウには可哀想なことになってます。ガンメン組は色んな意味で救済されまくり。ラストバトルでもあんなに見せ場があるとは思いませんでした…。
 しかし皆が一番「劇場版なんだしこうして欲しかった!」という点については変更なし。やっぱこれがこの作品のテーマなんでしょうねぇ。せめてアレコレあってから…とも思うんですが、そういう役目はアンネとかレイテさんトコのガキンチョ、ヨマコ先生の教え子という形でアレされてるからシモンには不要、ってことなんでしょうね作品的に。穴掘りシモン可哀想。
 演出面ではいかにも劇場版という感じで強化されてます。終盤は新作カット多数登場でイイ感じでした。しかしそれはあくまで映像に限った話。TV版はキッチリ音楽と合わせて神がかったクオリティになっていたんですが、紅蓮篇のクライマックス同様そこら辺は疎かに。空色デイズがでしゃばらないようにという配慮なのか、音量小さいわ絵と音のリンクはそんなアレしてないわ…。最後のアレは面白かったですけど、歌終わらせてまでやることじゃないかな、という蛇足感が個人的にはありました。一番好きなドリルガシャンガシャン割れまくるシーンがカットされたのも残念。
 でもグレンラガンのファン的には中川翔子の歌は邪魔どころか、アレも含めて最高の演出だと感じてる人は多いと思うんですよ。12話と最終話のアレが名場面となってるのは歌の貢献度が無視出来ないですし。スパロボに参戦したとして、あのシーンで曲流れたらマジ泣きして喜ぶファンも多いことでしょう。あの歌は曲としてのカッコ良さもそうですが、歌詞がグレンラガンそのものなだけに作品に、あの場面にガッチリ合うんですよ。もうあそこではコレ以外聴きたくないっていうくらいに。だから劇場版でもスタッフには大音量で歌流してそれにガッチリ映像リンクさせてある意味PV的な感じで作ってほしかったです。TV版がそうだったように。
 という感じで個人的には楽しめたけどTV版最高だよね、という結論になりました。誰かにこの作品を薦める時に「劇場版観とけばいいよ」とは絶対言いたくない、そんな感じ。TV版をサラッと観ててあんまこだわりを持ってない人や、TV版はTV版、劇場版は劇場版、と割り切って楽しめる大人のファンにオススメです。