昨日深夜∀劇場版2作がケーブルテレビでやってたので録画視聴。∀のTV版はマジ名作だと思うけど、劇場版は正直駄作だよね、ハッキリ言ってね。
 TV版見てない人は全く話がわからない。TV版見てる人からするとただのダイジェストにしか見えない。削れるだけ削って最低限伝えたいテーマが浮き彫りになってればいいんだけどそんなわけでもない。あのラストに持っていくために必要ないくつもの要素が削られちゃってるのでなんでああなるんだ、ってみんな疑問に思うのではないだろうか?TV版見ててもあそこは議論の余地ありなのに。それでも「月の繭」聴いちゃうと感動しちゃうあたりファンはダメだなと思う。
 あのラストといえばTV版を見終わった後我が強敵*1にこんな感想を述べたことがある。「ディアナ様もう死ぬんじゃね?」と。作中体が弱っている描写はいくつもあったし、老いた体で最後に人間らしい生活を送って死を迎えたい、という想いがあるように感じられた。そんなディアナ様の思いを汲んでロランはソシエを捨ててディアナ様の死出の旅路にお供したんだ、と。そう言ったら強敵に鼻で笑われた。「ロランは最初っから姫様万歳なんだよ」みたいなこと言われた。本当にそうか?姫様への崇拝の念はあったしキエルお嬢様への憧れもあったのは確かだと思うけど、一番愛おしく思ってたのはソシエじゃないの?まぁ富野御大のことだ、「憧れは憧れ、本当に傍にいてほしいのは別」という定石を吹き飛ばして「やっぱ憧れのお姫様に走るぜ!」というのを選択させた…というのも有り得るかも、とその時は納得したようなしないような。しかし後に富野自らこう語っていた。
 第二章 理想的な死の探求としてのディアナの死
 自分の解釈が的外れじゃないとわかってちょっとホッとした。でも前言覆したり一つのテーマに色んな解釈持ってくるのもまたこの人であるから、強敵の説はストレートに的を射てるのかもわからん。

*1:とも