ハッキリ言ってブチ切れですよウン

 久々にアレしたのでアレ。
 PSPでポロリということで有名になった例のアレ。興味本位でアレしたら痛い目みました。これはクソだと言わざるを得ない。覇王翔吼拳を使わざるを得ない。
 まず断っておくとこれは厳密にはPSPソフトじゃなくてUMDビデオ。「PS2でできるエロゲー」と号している「DVD-PG」と同じ路線なんですよ。動画眺めてて選択肢でそのチャプターに飛ぶっていうアレです、ゲームブック的なやつ。そんなわけでソニーチェックも何のそのでポロリできたわけですが…正直あんなのはどうでもいいですよウン。
 システムは上記のように選択肢で進めるアレ。セーブなんてものはないので章ごとに3文字のパスワードが表示されて次回プレイ時に入力するという仕組み。しかし各章でどの選択肢選んでも出るパスワードは同じ。つまり選択肢による分岐は最終話まで無し。何それ。まぁどうせ大したストーリーじゃないからいいんですけど。システムで困ったのはそれではなくて…。これ見た目はアドベンチャーゲームっぽいんですけどモノが動画なだけにボタン押してメッセージが進むのではなく一定時間経過するごとにメッセージが流れる仕組み。それに何を血迷ったか早送り・巻き戻し不能。さらには一時停止も不可。一度見た章で別の選択肢選びたいな、と思ったら章の頭からボ〜ッと見てるしかなく、ちょっと用事が出来てゲーム止めたい!と思っても無理なので次回また章の頭からやり直し。話が退屈なこともあってついウトウト…とかしてると話がわからなくなり、また章の頭からボ〜ッと見る羽目に…。何この苦行。
 それでもストーリーが面白けりゃいいや!というアレもあるかもしれません。巷の評価では「システムはカス、ストーリーはいい」「結構泣ける」なんていうアレもあります…が、こんなこと言ってる人はどっかアレしてるとしか思えません。ストーリーは輪をかけてクソです。反吐が出るほどに。つ〜かもうネタバレしちゃいます。
 幼馴染の美羽と友達の結衣とプールに来た主人公。遊んでるうちにウォータースライダーでポロリ。ハイここでポロリ終わり。ポロリ見たかった人はここまで見たら速攻電源切って中古ショップに駆け込むことマジオススメ。で、その後突然倒れる美羽。そこへ現れた謎の人くずは。何でか知らんけど美羽を医務室まで運んでくれた。お礼ということで皆で食事→一緒に楽しく遊んでその日は終了。1章終わり。内容はぺらっぺらですが上記のシステム的なアレによりエラい長く感じます。ハッキリ言って苦痛。後さっき書き忘れましたが声優がクソ下手…もとい素人っぽい飾らない声。結衣は特にヒド…いややっぱヒドイ。ストーリーのアレさを考えると分相応ですが。
 2章は美羽の家で宿題やることに。結衣やくずはもやってきて皆で宿題。で、休憩時間に美羽のアルバムチェック。公園の木の下で主人公と約束したとかどうとかいう話が出てきます。例によって主人公忘れてるわけですが。んでもって何か冷たいものを、ということでアイスかジュースを持ってくることになるんですが、どっちを選んでも主人公がこけて結衣とくずはにぶっ掛けるサービスCG。限りなくどうでもいいです。2章終了。
 3章は祭りの前日に皆で集まって肝試し。その後の選択肢により2人っきりでアレコレ。まぁそういうアレ。で、その後に美羽が吐血(後のアレから考えると喀血か?)して救急車で運ばれ結衣が付き添い。呆然と見送る主人公にくずはが意味深トーク。この人人間じゃないらしいです。あっそう。帰宅した主人公のトコに結衣から電話。美羽は大したことないってさ。安心。3章終わり。
 4章は最終章。まず美羽のお見舞いに行った場合。美羽とアレコレ話をしてるうちに病状悪化、不治の病だとカミングアウト。何で今まで黙ってたんだ?と聞く主人公に昔の約束がどうたらこうたら。そういわれても思い出せないっす。嘆く主人公に「悲しい顔見せないで」という美羽。それを聞いて「ずっと笑っている」と約束する主人公。ソレを聞いて安心したのか、美羽死亡。いきなり場面飛んで件の公園の木の下。そこへ美羽の好きだった花を添える主人公。約束を守って笑顔でいたけどやっぱダメっすと泣いてしまい、ひとしきり泣いた後そこから去る主人公。スタッフロール。…アレ、結局昔の約束って何だったの?俺がウトウトしてるうちにそういう話があったのひょっとして?それをちゃんと聞いてたら泣けるのかなコレ?いや正直呆然。
 結衣の選択肢選ぶと2人でお祭りに行くことに。露店で指輪買ってあげて喜ぶ結衣。アレコレあってその日はバイバイ。次の日早朝結衣から電話。美羽危篤。急いで病院へ行くも美羽死亡。呆然とする主人公に結衣カミングアウト開始。曰く「美羽の病気のことは知ってたけど、そのことを知ったら主人公が美羽だけのものになっちゃうと思って隠してた」。自分のことしか考えないそのアレっぷりに激高する主人公だったが、そのことを後悔して死を選びそうな結衣の様子に「こいつは俺が許してあげなきゃいかん」と思って「そばにいてくれ」とか何とか。「私は美羽の代わりじゃない」「いや結衣のままでいてくれ」みたいなやり取りがあった気がする。まぁよくある話。で丸く収まって病院でチュー。おいおい。そして新学期に一緒に登校しておしまい。美羽編に比べてまぁそれなりに「こういうことを言いたかったのね」というのが伝わるようなそうでもないような。
 くずはルート。くずはに会いたいな〜と思ってるとくずは出現。「あなたが私を想ったから」とかのたまうくずは。納得しちゃう主人公。2人で公園の木の下へ。約束がどうこう言い出すくずは。何でお前が知ってるのん?ここら辺もウトウトしてて頭に入らず。まぁよくわからんけどこの人闇の世界の人らしいです。そしていつの間にか消えるくずは。その後結衣からの電話で美羽急変を知る主人公、急ぎ病院へ。でも美羽死亡。呆然とする主人公。気づいたら変な世界に。そこでくずはが色々言い出す。始めは「オマエが美羽を殺したのか?」みたいなこと言ってた主人公。でもくずはが「アレは運命だった」とか「私には主人公が必要」とか言ってるうちに「俺はくずはとずっと一緒にいる」とか言い出す主人公。何か魅了とか洗脳されてるっぽい描写。現実に舞い戻った主人公、病院の屋上に出てくずはと対面。「美羽は私が連れて行ってあげた」「今度は俺が幸せになる番だ」とか何とか言って屋上からダイブ。主人公死亡。死後の世界でくずはと2人、闇の中寄り添って生きる描写が出てスタッフロール。…美羽どこ?
 最後に「家でゴロゴロ」選択すると、結衣からの電話でいきなり「美羽亡くなった」。新学期になって美羽の机には花瓶。美羽思い出しちゃうからということで結衣とも疎遠に。くずはは音信不通。主人公一人ぼっち。劇終。まぁこれはいわゆる普通のバッドエンド。
 …さて、バッドエンド以外のエンディングではスタッフロール後にパスワードが1文字ずつ表示されます。3つ集めれば何かあるのか?真のエンディング?と期待させるアレですね。それぞれのシナリオが内容クソな上にあまりにも救われない結末(結衣シナリオもハッピーエンドというには…)でしたし、くずはという人外が出てきたことでメイクミラクル的なアレを期待してしまうのは無理からぬことかと。ですが…苦労して集めたパスで見られるのはただの鑑賞モード。ふざけんな!!いらねえよこんなの!
 攻略情報とか色々調べたんですけどやっぱ真のエンディングとかないっぽいです。何このクソゲーAmazonでただいま激安セール開催中ですがハッキリ言ってその価値すらないです。次回作はガチエロという話ですが、シナリオライター同じ人だったら絶対やらね〜。マジ時間の無駄。「収録時間180分以上」ってアレはすなわち苦痛の時間がナゲェ!ってことですハイ。要約して30分くらいにまとめてくれ。つ〜かどこら辺がタイトルを体現してるんでしょ?結衣シナリオだけはそれっぽいアレもなくはなかったけど…。う〜ん。
 …敢えてフォローするなら絵は無個性ながらも悪くないです。特に美羽はなかなか。それだけにどうあがいても美羽が救われないってのは余計アレでしたね。ほかで死ぬのはしょうがないにしてもメインシナリオでは幸せにしてやれよ栞みたいに!とか思います。つ〜かシナリオライター現実でなんか嫌なことでもあったのか?とか思うほどに。わざわざゲーム作ってまでこんなん発表したかったのかと。…はぁ。