今でも何とか基本技は…

拳児 (1) (小学館文庫)拳児 (1) (小学館文庫)
松田 隆智 藤原 芳秀

小学館 2001-04
売り上げランキング : 282954
おすすめ平均

Amazonで詳しく見る
by G-Tools
 今さら拳児
 シェンムーの源流が拳児にあるという話を以前からアレしていたので機会があれば読んでみようとは思っていたんですが…いやめっちゃ面白いですよコレ!連載当時小学校高学年だった俺ですが、ジャンプではなくサンデー派だったら間違いなく八極拳の門を叩いてたでしょうね。遅れること10年、大学時代に近くの道場に行って教えを乞うたんですが、バレーとの両立は難しく膝の爆弾がアレして断念しました…。でも基本はアレしてたんで馴染みがある分余計漫画にのめりこんじゃいますね。
 八極拳への誤解を深めた諸悪の根源として扱われることもある本作品ですが、確かに誇張やら誤解を招く表現やらが少なからずあってコレ読んでから実際の八極拳に触れるとアレレと思う部分もあるかもしれません。でもそれまであまり知られてなかった八極拳という流派の魅力を日本人に広めたという意義はかなり大きいんじゃないかと。それにこの作品がなかったらシェンムーはおろかバーチャファイターも微妙に変わってたんじゃないかしら。少なくとも崩撃雲身双虎掌のムズさと出した時の爽快感は味わえんかったでしょうね(笑)。
 内容的にはいかにもな少年漫画で主人公の拳児八極拳を通じて様々な人と交流・対決していく物語。行方不明になった祖父を探しに日本を飛び出し、台湾やら香港やら行っちゃうという展開や、達人がポンポン登場するアレはシェンムーに少なからず影響与えてますねウン。武術の薀蓄も正誤はともかくとしてかなり突っ込んでおり、打撃技のアレコレから入って途中から向こうの攻撃を捌く術や足運びといった話になってくるともう格闘オタ的にはウハウハ。しかも中国拳法らしい理論を超越したロマンも惜しみなくアレしてるので読んでるうちに「中国拳法最強じゃね?」という幻想にどっぷり浸れてイイ気分。アレですよ、K-1とかで中国拳法の人があんま活躍できないのは打撃の制限が多すぎなことと掴みからの崩しとかが禁止されてるからですよ!グラウンド禁止で打撃技何でもあり、掴みOKってルールだったらかなり面白いんじゃないでしょうか?K-1ヘビーの連中のパンチを崩して外門頂肘叩き込んで吹っ飛ばしたりしたら空前の八極拳ブームになりますよウン。
 まぁとにかくそんな感じで面白いです拳児。7巻まで一気にアレしてしまいました。続き読みたいけど近くに売ってないんですよね…探しに行かねば。