所詮はフィクションだけど

 昨今のラノベやら漫画やらではやたら「二つ名」だの「異名」だの持ってる人が多いのね。ファンタジーとかならいざ知らず、普通の学園モノとかでこういうのやられると引くんだけど…もしかして最近の中高とかではこういうのが普通なんだろうか?
 それっぽい異名とか付いてるとキャラ付けという点ではプラスだし、何となくカッコいいというのもわからんではない(中二的に)。でもあまりにも過度な修飾だったりきどってるのか知らんけどドイツ語だったりとか「そもそも誰が名づけたんだよ」と言いたくなるモンがそこらにあふれてるのはちょっと気持ち悪いかなぁ、と。あだ名とかってもっとストレートだったりするもんじゃね?マスメディアですら「これはちょっと…」と言いたくなるようなアレな異名はどこから湧いてきて、それが浸透するに至るのだろうか、と真面目に考えてしまう。
 まぁわかりやすいアレとしては新聞部やら放送部といった校内メディアが強烈な力を持っていて注目度抜群かつ独創性ありまくり、校内の流行のアレを一手に担っている…という場合だろうか。現実のマスコミですら「〜ちゃん」「〜王子」「〜様」という月並みで没個性なニックネームしか作り出せないというのにどういうセンスを持ってすれば「白銀の星屑」とか捻り出せるのかしらんけど、そんな虫唾の走る二つ名でもひたすら連呼しまくればそのうち浸透するのかもわからんね。口に出すのも恥ずかしいけど。
 他に考えられるのは敵対勢力一種ののネガキャンだろうか。あんまイイイメージの湧かない異名とかはその本人をよく思わない輩が意図的に流布しているものなのかもしれん。同様にその人の取り巻きないし本人が自己アピールの一環としてわざわざ異名を広めてる、という可能性も捨てきれない。となると自分に合う異名をわざわざ考えて苦心した挙句広めさせてるんだろうか…学園生活というのも随分大変になったものだ。
 俺が学生だった時分はそういったあだ名的なものは名前のもじりだったり特徴を反映したものだったりまぁ色々あったにせよ、それは一種の呼称であったが故に概して短い簡素なものだった。華美な称号みたいなものを与えて畏れ敬うような傑出した人材がいなかっただけなのかもしれんけど、わざわざ長ったらしい二つ名つけても呼びにくいから誰も使わん、というのが俺的には普通の感覚。長い歴史の中脈々と続いている一種の制度としての称号・通称だったらまぁ「そういうもの」と割り切れるけど(薔薇さまみたいな)、やっぱ違和感というかイタイ感がつきまとうんだよな…俺だけか?
 病床に臥して暇な時はこんなことをぼ〜っと考えてたりする。早く風邪治らんかなぁ…。