身から出た錆

 一晩経って落ち着いたというかアレですが、やっぱ三沢が悪いという結論に。
 何が言いたいかというと「フィニッシュとしてのエルボー」という話です。三沢は脱タイガーしたあたりから自分よりデカイ奴らとやり合うためにエルボーを多用し、説得力を高めていきました。そういった積み重ねがあったからこそ大技に流れがちだった四天王プロレスの中でもエルボーの重みというかアレがあったんじゃね?と思うわけです。さらに言えば大技出し合って「まだ立つのか!」というような展開になったところで「技とかそういうアレじゃなくて魂の打ち合い」というアレでのエルボーで〆、というカッコ良さも出たわけです。
 しかしNOAHができて数年、投げ系大技がもてはやされる&大型外国人が来なくなった(投げで対抗するのは難しい相手)ということから三沢も大一番ではエメフロをフィニッシュに持ってくることが多くなり、エルボーは畳みかけの過程として使われてもフィニッシュで用いられることが減ってきた感があります。そういったアレが次第に観客的にも「三沢のフィニッシュとしてのエルボー」への期待を薄れさせていき、エルボーだけでは試合を沸かせられなくなった三沢が大技に頼るようになる…という悪循環が出来てしまったんじゃないでしょうか。
 更に言えばエメフロ。元々この技は幻の技としてその価値が高められていったという経緯がありました。しかも他の大技に比べてかけ易いというメリットがあるためデカイ相手にも比較的容易に入れられる*1わけで、今回の試合も多分数年前ならエルボー連打→エメフロで決まっても全く問題なかったことでしょう。しかしNOAH旗揚げからしばらくしてエメフロ乱発傾向が出てきてからその価値が急落。新たに説得力を持たせる技として変形エメフロやら雪崩式、TD'91復活というアレになってしまい、結果的に「そういった技でないと大一番のフィニッシュとしてはイマイチ」という印象をファンに植え付けてしまったんじゃないかと。
 勿論試合当日のコンディションがよければ今回の試合だってスイングしたと思いますよ?でも不確定要素が絡んだ際にこうした積み重ねが物を言うんだなぁと思ったわけでして…。三沢ファンとしては書いてて悲しくなってくる部分と言うのもあるんですがね、ハッキリ言ってね。つ〜か首大丈夫かなぁ。

*1:恐らく今の森嶋相手にも問題ない