メタルキング上等

 やっぱりMANOWARは最高だと思います。
 「Death to False Metal!(偽メタルに死を!)」「Other band play, Manowar Kill! (他のバンドは演(や)るのだが、MANOWARは殺るのだ)」といった珠玉の名言が全てを表現しているHMバンドの雄MANOWARであります。レコード会社との契約に血で署名をしたり、前任のドラマー・スコットから愛用のドラムを託された後任のライノが感動のあまり自らのドラムを燃やし、「俺は自分の過去を燃やした。俺には過去はない。あるのはMANOWARのメンバーとしての未来だけだ」と豪語したりと強烈な逸話には魂を揺さぶられます。無論その崇高な精神は音楽性にも存分に反映され、妥協のない鋼鉄のサウンドをこれでもかとぶつけてくれます。
 そんなMANOWARの名盤の中で俺がお気に入りなのは「KINGS OF METAL」。特に9曲目の「THE WARRIORS PRAYER」からラストの「BLOOD OF THE KINGS」への流れが最高。前者は曲というよりは語りでして、爺ちゃんが孫に昔話を聞かせるという内容。「作り話じゃない本当のお話を聞かせてよ」という孫に爺ちゃんは4人の勇者の物語を朗々と語ります。途中鬨の声や雷鳴などが轟き臨場感抜群ですが多少長すぎのお話しの後、孫はこう尋ねます。「Who were they?」と。そして爺ちゃんはこう叫びます。「They…were THE METAL KINGS!!!!」そこからいきなり10曲目のイントロ。これがもう強烈!文字にするなら「デデデン!デデデン!デデデン!デデデン! ワ゛ーーオ!ワ゛ァァァーオ!!」…この前奏とシャウトだけで昇天しそうになります。エリック・アダムスの驚異的な歌、叫びと重厚すぎてくどいくらいのHMサウンドはまさに究極。やっぱイイよMANOWAR。この曲を聴いて以降、DQやってメタルキングが出る度に頭の中では「爺ちゃんの叫び→ワ゛ーーオ!ワ゛ァァァーオ!!」が駆け巡るのでちょっと困りモノですが…。