武士の一分

 思ってた以上に面白かったですね。
 ストーリーはどっちかというと悲惨なアレなんですが、要所で見られるユーモラスなやり取りがイイ意味でそういった角を取って何かほのぼのとした雰囲気を醸し出してて実にイイ感じです。こういう物語だと敢え無く仇討ち失敗or相打ち、討ち得たとしてもその後切腹…という展開が待ってそうですが、本作の雰囲気ならあの終わり方も納得できちゃいますね。
 盲目での仇討ちという一歩間違えるとファンタジーなアレで下手をすれば一気に現実味が失せて興醒めになりそうなテーマを極力現実的に思えなくもない殺陣で料理したのもよかったと思います。刀を離さずアレするのは聴勁的な意味合いと相手との距離を把握するアレとかがあるんでしょうね。拳児思い出しました(笑)。
 俺が今まで見てきた時代物、剣客物とはちょっと毛色が違ってて、これはこれで非常に楽しめました。三部作の他のも見てみようかしら。