バンプ聴いてみた

 我が強敵しおにアレしてもらったBUMP OF CHIKCKENの「THE LIVING DEAD」を聴いてみました。
 6年前のインディーズ時代のアルバムということで、今とはだいぶ感じが違います。これ聴くと「天体観測」とかスゲェキャッチーなんだなとか思いますよ(笑)。第一印象はハッキリ言って「パッとしない」です。街中でふと耳にしたら印象に残るか、と言ったら間違いなくNo。何とはなしに聴いて「いいね」と思えるほど音楽的に訴えかけるもんはない、と敢えて言い切っちゃいます。実際俺は最初このアルバムをポータブルプレイヤーに入れてジムでバイクこぎながら聴いたんですけど、雑音のある中でテキト〜に聴いてもサッパリ魅力がわからんかったです。
 このアルバムの真髄は間違いなく歌詞ですね。メッセージ性、というかストーリー性の強い歌詞は青臭いながらもそれ故にストレートに聴き手の心を揺さぶってきます。そこら辺を咀嚼しているうちに、今まで物足りなく感じた「音楽」の部分が俄然魅力的に思えてきました。荒削りで盛り上がりにイマイチ欠ける歌い方も、単体で聴くと単調で粗雑に感じる曲も、歌詞と絡めることで絶妙にフィットしてくるんですよ、不思議なことに。歌詞という骨子を差し置いてでしゃばることなくあくまでも脇で盛り上げる係に徹しているというか…サイドエフェクトと言う感じでしょうかね(笑)。聴き込んでいくと評価がガラリと変わるアルバムだと思います。
 正直言うと万人受けはしないです。パッとしない第一印象にめげずに聴き込む必要があり、さらに青臭い歌詞の世界が琴線に触れるかどうか…ということになりますので。でもハマる人はとことんハマるでしょうね。俺もハマりました(笑)。
 オススメ曲は…やはりダントツで「K」。これは反則。猫を愛する全ての人に捧げたいこの歌を。後は「グングニル」「続・くだらない唄」「リリィ」「Ever lasting lie」あたりも秀逸です。