俺的にはハッキリ言って好きだね

 「半分の月がのぼる空」、第6巻読了。あとがきまで読んでようやく最終巻だということに気づきました(笑)。
 この作品好きなんですよね、俺。設定はベタだし、登場人物たちはあれやこれや問題抱えて悩んでるようでお気楽だったりするし、プロレスネタもそこかしこにちりばめられてるし。でも切ないんですよ。遠くない未来に待ち構えているであろう展開を想像すると何とも…。幸せな「今」が描写されているとかえってそれを再認識されるようでいて辛い…そんな作品です。文学的にどうだとか難しいことは俺にはよくわかりませんが、俺の目指す職種的にはクるものがありました。最近流行りの安易な展開とはちょっと違った感じが好感持てると思います。つ〜か個人的には電撃文庫にしとくのもったいね〜。
 今回で最終巻ってことですが、まぁそれはそれでいいと思います。最後の最後で「日常」を描きたかった作者の気持ちもわからんではありませんし、色々決着がついた内容ではありましたし。もしこのまま「最期」まで突き進んだとしたらどうしようもなく切ないお話になっちゃったでしょうね…。だからこれでいいのさ。
 そういや「ダブルブリッド」はどうなるんだろうなぁ…アレはもう引き返せないトコまで突き進んじゃってるからなぁ…。ハッピーエンドとかありえないよね。一巻で終えときゃ後味イイ名作だったのにさ。