グランディアはガチ

 ボロボロになった心と体を癒すため、強敵まさしからアレしてもらった「The Best of GRANDIA」を聴いてみました。セガサターン最後にして最高峰のRPGグランディア」のサントラであります。
 いやぁ、あの頃の感動が蘇りまくりですよ。壮大なオープニングで否応無しに沸き起こってきた期待感とか、初めて「ああ、これって街だよな」ってゲームで実感できた3D表現と住民達の生活ぶりとか、長い冒険の末「世界の果て」にたどり着いた時の感慨とか…。あんま話すとゲームのレビューになっちゃうんでアレですけど(笑)。
 まぁせっかくなので書いときたいのはこのゲームで俺が一番好きなシーン。友人達は当然リーンのあのシーンだと思ってるでしょうがさにあらず。…いや、アレも凄い大好きなんですけどね。無線を通してのリーンの言葉ってのが内容的にも演出的にも凄いクるものがありましたし、リーン好きでしたし。何より安易に死者が出ないこのゲームだからこそ、あれだけの衝撃があったというか…。「リーン愛のテーマ」がまたイイんですよね…。じゃあスーとの別れのシーンか?というとそうでもありません。まさか離脱するとは思ってなかったのもありましたし、遠く離れてしまうからもう会えないかも…と思ったのであの別れはかなりキましたが。
 前述の通りホイホイ人は死なないこのゲーム、ドラマのポイントは多くの仲間との出会いと別れ、そしてそれを通じて成長していく主人公ジャスティン、という流れにあるんですよ。苦楽を共にした仲間達と別れる(特に長年の相棒スーとの別離)のは悲しいものがありましたし、どんどん遠くへ旅を続ける以上別れた仲間とは「そうそう再会はできないだろう」っていう意識もあって「今生の別れ」というイメージも少なからずありました。でもその悲しみを振り切り、新たな冒険へ気持ちを切り替えていったジャスティンとプレイヤーなわけですが…。
 しかし相次ぐ苦難で仲間と離れ離れになり一人ぼっちになってしまった時、ジャスティンがメチャメチャ凹むシーンがあるんですよ。ずぶ濡れでコケてトレードマークの帽子も脱げちゃったりとボロボロ。ヒロインも囚われちゃって「一番大切な人も守れない俺なんて」とスゲェ落ち込んで独白モードに入るジャスティン。しかしその悲痛な叫びに優しく「そんなことないよ」とこたえるスーの声が!で、振り返ると今まで共に旅した仲間達、冒険の中で知り合った友人達が大集合してる!一瞬前まで孤独の極致にあったところでこれは反則でした。「俺は独りじゃないんだ」と思った途端泣きましたよ。ええ、泣きましたとも。これほどまでに「仲間の尊さ」「独りじゃないことの幸せ」を実感させてくれたゲームはありませんでしたね。
 結局長々とゲームの話しちゃいましたが、これが名作たりえるのも音楽あってこそ。メインテーマをはじめとしてこれでもか!というくらいイイ曲が揃ってるんですよね、岩垂万歳。惜しむらくは全曲集がないことですかね…。でも十分堪能できましたよ、まさしサンクス。