不定期連載 今週の一冊

クロノクルセイド著:森山大輔
 遂に完結した人気アクション漫画(って表現は古いか…)。テレビアニメにもなったので「知っている人は知っている」という作品です。ストーリーは単純明快で、シスターの少女が力に魅入られて悪魔の手に落ちた弟を救うため、悪魔と契約して戦うという話。契約した悪魔が力を使うたびに文字通り「命を削る」という設定は壮絶でした。そんな過酷な状況にあっても希望を捨てず前に進んでいく主人公ロゼットと、自分の力が彼女の命を削ることに悩みながらも彼女を支えていく心優しい悪魔クロノの物語は、物悲しいようでどこか清々しい読了感を与えてくれました。
 俺は基本的にマンガは「絵で選んでストーリーを楽しむ」ため、ハズレを引くことが多々ありますが、これは久々に引いた大当たり。絵とストーリーのバランスが取れたいい作品だと思います。