読破

 ええっと…普通に面白い普通の児童小説でしたね。分かりやすいながらもほどよくまとまった設定、ほどほどに魅力的なキャラクター、そこそこに王道なストーリー展開。子供が読むものとしてはなかなかの作品だと思います。
 しかし、これが社会現象を引き起こすほどのインパクトを持っているかというと疑問を禁じえません。少なくとも俺はこの作品を読んで、ラピュタのようなドキドキ感も、魔女の宅急便のような心のあたたかみも、ダンバインのような見事な異世界表現も、Fateのような問答無用の熱さも感じることはできませんでした(最後のは子供向けじゃないですが)。これが活字でなく映画版だったら受ける印象も違うんですかねぇ…。
 結局のところ何でこれが爆発的大ヒットを飛ばしたのかについてはイマイチわかりませんでした。つ〜かこの程度なら日本の質のよいファンタジーに負けるような…。逆に言うと宣伝さえうまく行けば日本のファンタジーは世界に通用するのかも、などと考えてしまいます。
 結論1:「携帯版ならまだしも、ハードカバーを買うのは値段的に遠慮したい」
 結論2:「日本のライトノベルも捨てたものではないらしい」


 追記:太字表記ってうざくないっすか?
 さらに追記:悪役の憎らしっぷりは見事ですね。過去にいじめられた経験のある俺としてはダドリーやマルフォイに限りなく純粋な殺意を抱きました。